RODEO HYDRAULICS の日常を、ゆるく、時にはツッコミを交えながら書いています。
作業中のハプニングや、クラシックアメ車ならではのクセ、「なんでこうなるんだ…」というアメ車あるある、そしてお客様とのやり取りや、ありがたい差し入れの話まで、工場の空気をそのまま感じていただけるブログです。
アメ車だけでなく、国産車や他ジャンルの車が登場することもありますが、どの車にも共通しているのは、“触っていて楽しい”“つい笑ってしまう” という RODEO らしい視点。
ちょっとした裏話やぼやきも含めて、気軽に楽しんでいただければ嬉しいです。

2026/09/21(Mon)

時々ブログ            FELIZ FIESTA 2026

9月20日にハイブ長岡で行われた FELIZ FIESTA 2026 に行ってまいりました。

ちなみにイベント名の FELIZ FIESTA はスペイン語で、

Feliz(フェリス)=幸せ・楽しい・ハッピー
Fiesta(フィエスタ)=祭り・パーティー・祝祭

という意味で、直訳すると「幸せな祭り」「楽しい祭典」になります。

名前の通り “楽しい祭典” そのもの。
行く前からテンションが上がる、そんなイベント!

そんな楽しそうなイベントの妄想をしていると、
パンの人が JAF のレッカー車で当店に御来店。

何なんでしょうか。
自分で破壊して JAF を呼んで、
そして先ず好物のパンを食べる。

何なんでしょうか。
これは何かの儀式なんでしょうか。

先ず何やったか。交換マンの尋問開始。

画像を見て直ぐピンと来る方もいるでしょうが、
先ず事の発端は前々から「信号で止まっていると前は無かったのにブルブルが出る時がある」と伺っていました。
ほんの少しだったけど、気になる年頃だそうです。
気になるのならと、症状の推測ですが説明もして。

キャブも取り付けてから3年使っているので、
中を開けて調整しないといけないと伝えており、
「預かりになるけど調整しませんか」と案内していました。

しかし「ちょっとだけ調整してもらえれば」との事で、
機材は一切使わないで無料でやってもらえることがあればとのリクエストで、
ミクスチャーの人感感覚調整で安定させ、
ブルブルも無くなり、本人も喜んでいました。

ところが、なる時とならない時があった様で、
車には問題は無かったのですが、本人がどうしても納得いかなかったらしく。

そして何と、ユーチューブを教科書代わりに調整を始めたそうです。

ここからがパンの人の真骨頂。

本人はユーチューブを開いた瞬間に
自分の中で何かのスイッチが入ったのでしょう。

「フフフン俺にもできる気がする」
「この動画の人、簡単そうにやってる」
「ちょっと調整して直しちゃお」

先ずこの状態にしたところで、連絡貰えれば未だ何とかなった可能性は合ったかもしれないが?

自分で壊した部品を自分でネット通販注文して。

しかも新品を買った瞬間にテンションが上がったのか、
「これで直る気しかしない」という謎の自信が爆誕したのでしょう。

また自分で取り付けて、
そして自分でさらに壊す。


2次人災害。
これはメンテナンスなの?チューニング?カスタム?

そして新品に交換したと言うミクスチャーを見ると!
えっ!

えっ!

えっ!

もうマスオさん状態です!

何故こうなったか聞いたら、
先ず「締めるところまで締めて」と教科書が言っていたので、
締めるまで締めたら何時までも締まるので、
ドンドンとバネの抵抗なんかお構いなしに、
バネも多分リジット状態であったと思われるが、
ドライバーで締め上げて、
止まったところで喜びの舞をしながら好物のパンを食べていたかは不明ですが、
もうこの時点で破壊していることは確定。

そして教科書通りに調整してみるが、
全然同じように調整がいかず、
ミクスチャースクリューを外して見たら先端が折れていたというわけで、
慌ててネット通販注文。
そして再チャレンジ。

しかし最初のミクスチャーの時より調整が効かない。
アイドリング時にとんでもない回転に上がったり、
勝手に回転が低くなったり、
アクセルを踏んでいないのに勝手に前に出ようとするという
スーパーチューニングカー調整になったそうです。

先ずキャブを開けてみます。
3年間使用した状態としては、パッと見の全体的なコンディションはかなり綺麗です。
粗悪なガソリンによるひどい変色や、アルミボディ自体の激しい腐食(白サビ)、
タンクから流れてきたサビ粉が底にドロドロに溜まっているような最悪な状況ではありません。

パンの人は日頃からガソリンフィルターの管理に気を使い、
さらにフューエル1を定期的に入れていたため、
その効果はしっかり出ているとみられます。

そしてミクスチャー上の蓋を開けて見ますと。

えっ、何だこれ。

何と、可愛い姫よりシャンパン入りました。
あっ〜シャンパンシャンパン♪なんてコールは聞こえてきません。

何とミクスチャーの先端がキャブボディに突き刺さって、
先端の穴を貫通している。

ミクスチャースクリューの先端は、
ガソリンの量をミリ単位でコントロールするための
非常に繊細な「針のように尖ったテーパー形状」なのに、
こんなになるまで。

これ、相当何回もぐりぐりしたよね。
締めあげたり緩めたり、何回も何回も。
まあ折れるまでやったんですから、こうなるのでしょうが、
もうキャブ自体使えないですよね。

拡大させてしまって、貫通した部分を修理で直すことは不可能ですよね。
交換マンだから直せないんでしょ、と思われているかもしれませんが、
キャブレターの構造上、この部分は最も精密さが求められる
燃料通路アイドル回路です。

ここが突き破られて穴が空いてしまうと、
以下のような致命的な現象が起きるため、
もうキャブレターとしての機能を果たすことができません。

燃料の制御が完全に不能になる。
強烈な二次エアーを吸い込む。

このような症状は現車で実際に出ていますしね。

私も実際、このような状態になったのを見るのは初めてですが、
直せるのですか?

キャブレターボアまで拡大されたところを直せるよ、
という素晴らしい方が伝授いただけると大変嬉しく、
交換マン興奮しちゃうので、いましたらご一報いただけると光栄です。

キャブボアに突き刺さっている異物を、なんとか取り抜いてみました。
凄い。

交換マンの推測ですが、
最初に折れた先端を、新しいミクスチャーでさらに締め上げて、
どんどん異物を奥に押し込むという二次災害が起きたのではと思います。

つまり、ミクスチャーのところで人口ポートボアップをしてしまったわけです。
人力でポート拡大してしまったという、まさかの追加加工。

そして交換マン、教科書にしたユーチューブを確認させてもらいましたが、
一つもこのような行為をしてくださいなんて言っていません。
ましてや、参考になる良い内容でした。

捉え方の違いで、自分なりの解釈でやってしまったのでしょうね。
参考にしてチャレンジすること自体は悪いことではないと思っていますが、
良く理解して工程を進めてみましょうね。

時代がタイパな世の中で、
端折った動画やSNSの文章だけだと解釈の違いが生まれ、
「フフフ出来るぜっ!」なんてやって、
実際は破壊しただけ…なんてことになる。

そしてパンの人が教科書通りに行って得た物は、
キャブレターを破壊しただけ。

FELIZ FIESTA に行きたい。
エントリーもしてる。
楽しみたい。
その気持ち、十分理解できます。

当方にある在庫はマニュアルチョークだけど良いか了承を得る。
パンの人
元と違う物が取り付くとちょっと不安になるので、
エレクトリックチョークとマニュアルチョークの違いを説明して、
作業にとりかかる。

イベント前は何かとドラマがある事が多いですよね。

当方、現在ローライダー車両所有者が以前より激変してきていることは事実です。
いろいろな事情もありますし、そこは各自の人生ですので私が口出す事ではないのですが、
ローライダー車両が盛んだったころは、イベント前なんか再放送ドラマ張りのハプニングもあったころが懐かしいです。

あっ、昔話に余韻なんか費やしてる場合じゃないですね。

早速キャブレター前夜祭の取り付けを行い、
会場ゲットってイメージですかね。

元のプラグを外して見てみましょう。
ミクスチャーが壊れた時についていたプラグですが、その割に良い焼けだと思いませんか。
私はもっとガソリンでべちゃべちゃ、真っ黒、異常燃焼を想像していました。

つまり、あんな状態でも「走っている最中は燃焼しっかりして、ジェットやロッド自体はかなり良い状態だった」と思いますよ。

ご存じだとは思いますが、ガソリンの量を微調整するのが今回壊れてしまったミクスチャースクリューです。
アイドリングの時は、このネジの調整だけが頼りです。

ですので、常に走り続けていれば乗れない事も無いけどリスクの方が多すぎるし、
このままの状態でいつも乗るイケイケな人もいないと思いますが、
これだけプラグが良い状態ならエンジンの健康状態はすこぶる良いという推測です。

ここはまた交換マンの推測ですので、毎度のごとく
「何適当に推測して適当な事言ってんだ」
と思われる方は、どうぞスルーを楽しんで頂ければ嬉しいです。

プラグは再利用せず、新しい物をギャップ調整して取り付けます。
えっ、「新品のプラグなら、最初からちょうどいいすき間になってるんじゃないの?」と思うのが普通ですよね。

はい、エンジン(車種や年式、仕様)ごとにメーカーが定めた「適正な基準値(規定値)」がハッキリと存在します。
プラグの隙間が広い、狭いでもよくありません。

点火系がハイパフォーマンス系かによっても少し変わりますので、
詳しくは通ってるお店で聞いてね。

プラグ交換したら調整に入ります。
先ずタイミングライト、負圧ゲージにハンドバキュームポンプ、
排ガステスターを使い調整します。
これもあくまで交換マンがこのようにやってることを搭載してるので、そんなの良いんだよ!全部感覚でと言う方もいられますし、嗅覚、音、振動でビシッと最高のセッテイングを出す凄腕の方達も沢山いますし、キャブレターの調整ってお店、人によっても色々なやり方ありますよね!ご自身が一番気持ち良く走れて、安定して、満足できていれば良いとも思います。

このエンジンは、バキュームゲージで測ったところ負圧 15 in-Hg がピークでした。
因みにエンジンは 305 ですからね。

調べたところ、この時代の 305 ノーマルエンジンは排ガス規制対応のために
元々の圧縮比が低く作られているようで、この「15」という数字ですが
今のこのエンジンが出せる 100 点満点の一番元気な状態と判断致しましたが。

「15がこの個体の限界なのか、まだ上げられるのか」は未だ色々確認が必要ですが

これ以上点火時期を進めると、逆にノッキング(異常燃焼)のリスクが出るので、
一番美味しいここでバシッと固定してあります。

また、ハンドバキュームポンプを使ってデスビに負圧をかけると、
狙い通りエンジンの回転数がきれいに上がっていきました。
その瞬間、画像は無いですがググッと力強く跳ね上がりました。

これは、点火時期が進んだことでエンジンの燃焼効率がグンと跳ね上がり、
空気を吸い込むポンプとしての力がさらに強くなったという、何よりの証拠です。
進角システムが完璧に生きていることが、数値でもはっきりと証明されました。

新品の AVS2 を載せただけの、最初の無調整の状態で
【CO 1.45% / HC 170ppm】という良い数字が出ていました。

しかし、交換マンとしてはもっとクリーンな数値を目指して、
そこからさらにアイドルミクスチャ調整に入ります。
もちろん負圧系も確認しながら行っております。

先ほどの箱出し状態(CO 1.45% / HC 170ppm)から、交換マンがさらにアイドルミクスチャーを追い込んで調整した結果、
CO も HC も両方さらに下げることに完全成功しました。

CO:0.59% HC:163ppm
どうでしょうか、かなりクリーンですよね。

微調整を繰り返し、低排出で生ガソリンの減少を狙っていくのですが、
皆さん「絞ればすぐ落ちるんでしょう?」と思われがちです。
しかし、絞るだけではございません。開けることもあります。
この微調整が、しっかり数値に現れるのです。

交換マン、感覚だけで開け閉めして最高の数値を出せる方を、本当に素晴らしい方だと思います。

「何こんなに落としてんだよ、箱出しで調整出来てるからいいんじゃないの?意味あんのかよ?」
そんなカスハラ的な抗議が出そうですが、交換マンの考えとしてはこうです。

アメ車の旧車のキャブ車で多いトラブルは、
街乗りの渋滞や信号待ちのアイドリングが続くことで、
プラグがガソリンで真っ黒になってエンストする、いわゆる “カブり” です。

一度くらい体験したことがある方も多いのではないでしょうか。
信号待ちでブルブル震えてきて止まっちゃう。
渋滞の中でブルブルし始めて、乗ってる本人も「何だこの状態は」と恐怖で震える。
何も説明を受けていなければ、そりゃ自分も震えちゃいますよね。

メリット:
無駄な燃料を徹底的に絞り、生ガス(HC)を極限まで減らしたことで、
どれだけ長くアイドリングを続けても、プラグの電極が常にドライで綺麗な状態に保たれます。

次にアクセルを踏んだ瞬間、一発の失火もなく
「パーン!」 と力強く加速できるようになっていると考えております。。

正直、よくあるんですが、他店様で購入された車を持ち込まれて

「信号で止まるとゴボゴボするんだけど、こんなもんって言われた。でも“こんなもん”じゃない気がするから見て」

という相談、多いんです。

で、実際に見てみると──はい出ました、“こんなもんじゃないシリーズ”。

キャブの調整は宇宙仕様。点火時期は誰が合わせたのか分からない“謎の儀式後”。アイドルスクリューは「怒ってる?」ってくらい締め込まれていたり、パチンコ屋張りの大開方仕様だったり

もうね、車が信号待ちでゴボゴボ言う前に、こっちが「どんだけ~!」ってイッコウ状態になります。

販売店さんは「こんなもんですよ」と言われたらしいですが、その“こんなもん”が、令和基準なのか室町時代基準なのかが問題なんです。

旧車は、調整ひとつで機嫌が天使にも悪魔にもなる生き物。気になる症状があれば、“こんなもん”の正体、こちらでしっかりガン見も可能です。

そして、キャブなんかその場で直ぐ出来る事でしょうと思われがちですが、
ただその場しのぎで排ガスを落とすのとは違います。

調整だけで解決しない物は、根本から確認していかないとならないので、
お預かりしてガン見しなければなりません。
ご理解くださいね。

また、当たり前の事だよねと言われればその通りです。
知ってる方には「何だ君は」状態でしょうが、マイスターの方は是非スルー下さい。
おバカなブログと言われ続けてますが、少しでも分からない方向けに面白おかしく理解出来て、
参考になればと思っております。

後は、長い間「付けた方が良いよ」とお伝えしていたベントバルブも取り付けました。

キャブ化にすることでキャニスタータンクを撤去してしまったという理由もありますが、
そもそも最初から配管が腐っていて、機能していなかったのも事実です。

只の大気開放状態仕様のまま過ごされていたのも事実です。

ですので、交換マンとしては「付けた方が絶対に良いですよ」とお伝えしておりましたが、
もちろん本人が「付けなくて良い」と言えば、それまでです。

何で付けるのって!

キャブレター化に伴い、古い排ガス装置(キャニスタータンク)を撤去しました。
そもそも最初から配管がボロボロに腐っていて、機能していなかったのも事実です。

大げさに言いますと、そのまま放置して燃料タンクを完全に密閉してしまうと、
非常に危険なトラブルが起きます。

夏の暑い日:
タンクの中でガソリンの蒸気がパンパンに膨らみ、
破裂やガソリン漏れ(車両火災)のリスクが出ます。

走っている時:
ガソリンが減っていくのに空気が入らないため、
タンクが内側にペシャンコに潰れてしまい、ガソリンが吸えなくなってエンストします。

そこで、交換マンとしては「安全のために絶対に付けた方が良いですよ」とお伝えしていた
ベントバルブ(タンクの呼吸穴となる安全弁) を今回しっかり取り付けました。

これでタンク内の圧力が常に一定に保たれ、
破裂や凹みの心配なく、いつでも安全・快適にドライブを楽しんでいただけるのではないでしょうか。

因みに「車種やタンクの構造によって、ベント(通気)の仕組みは本当に全然違います」。
ですので、詳しくはご自身の車をよく知っているお店の人に教えてもらってくださいね。

そして、方べりしてワイヤーが出てしまったタイヤを交換

もちろんバルブも交換します!

因みにタイヤはhttps://www.rodeohyd.com/blog/index.cgi?blog=601#blogContSec時パンの人がビンゴした景品
パライソさんで当たった景品を履き主催はパライソさんのFELIZ FIESTAイベントに参加する!パンの人!

さて、タイヤも組み替えたことですし試乗しますか!

……ガソリン、エンプティ!!!!
まあ、調整中はエンジンかけっぱなしになりますから、燃料はどんどん燃えちゃいますよね。

排ガス測定器の上では優等生ですが、実走では「薄すぎによる症状」が出ていないかを必ず確認します。

走って信号で止まった時、Dレンジでエンジンが小刻みにガタガタ震えたり、
回転が落ち込みすぎたりしないか。

アクセルを踏み込んだ瞬間、一瞬「息つき(ボコつき)」が出たり、
キャブから「パシュッ」とバックファイアが起きそうになったりしないか。

水温がいつもより上がらないか──
こうした不安要素を一つずつチェックしていきます。

そこで、燃料を満タンにしてガッツリ試乗してきました。

結果は問題なし。
信号待ちでも安定して、走行も負荷がかかる場面から平地まで、どこでも快調に走れます。

上記の不安要素も一切なく、実際に走った感触としても ベスト。
このエンジンの 黄金比 にしっかり入っていると実感しました。


うん?
題名の FELIZ FIESTA のイベント内容じゃなくて、完全にパンの人の前夜祭ブログになってしまった……。

次回に続く!